テスト
テスト
【ケルト・セミナーの報告】
★日時:2019年11月30日(土) 11時~15時30分
★ケルトの暦:闇の半年
★テーマ:森へ還る、わたしに還る
主催:カフェ「ストロベリー・フィールズ」(埼玉県比企郡吉見町)
こんにちは。11月30日(土)、拙著『古代ケルト聖なる樹の教え』をテーマにしたセミナーの第4回目が無事に終了しました。
出版して10年以上が経つのに、「この本、大好き」と言ってくださる方がいるのは幸せです。そんなファンの1人、中村薫さんから「ぜひケルトのセミナーを」と要望があって始めた会です。
私1人が一方的に話すのではなくて、ご一緒に何かできないかしら・・・と相談して、薫さんが営むカフェで、ランチ付きのセミナーを開催することにしました。ただのランチではありません。ケルトの人々が食べていた食材、調理法、聖なるハーブや果実、聖なる動物を使った料理を薫さんが創作します。
今回のテーマは「森へ還る」。ハロウィンが終わり、11月1日にケルトの新年が明けました。「闇の半年(11月1日~4月30日)」が始まったばかりですが、これから寒さがつのり、家にこもることも多くなる季節です。そこで、「内なる自分と対話する―森へ還る、わたしに還る」をテーマに1日を過ごしました。くわしい内容は参加してくださった皆さまとのヒミツ。写真とともに少しだけご紹介します。
<前菜>ケルティック・ノット・プレート「海 空 大地」
ケルト文様をお皿にデザインしました。左上は聖なるサーモン、知恵の象徴です。
<メイン>聖なるどうぶつ「ポークの香草焼き キノコ添え」
ブタは「おおらかさ、のんき」のシンボル。楽しく平和な毎日を約束する動物です。
<デザート>愛の果実「まんまるリンゴのパイ包み~神秘のペンタグラム」とエルダーフラワーのティー。
リンゴを横に切ると、五芒星(☆)が出てくることから、魔法の力を宿すと信じられました。
寒い冬を乗り切るさまざまな工夫がケルトの生活にはありました。赤い実は魔除け。松ぼっくりは金、豊かさ。
「わたしに還る」ため、チューリップの球根を使った瞑想もしましね。
こうして前半はケルトの風習や、聖なる果実、木々のお話などをしながら、「森へ還る」をカラダと心で体感していただきました。後半では皆さんのシンボルツリーについて話しましたよ。「誰もが1本の木を抱いて生まれてくる」と考えていたケルトの人々。生まれた月日によって守護樹があります。今回はイトスギさん、エルムさん、ブドウさん、マツさん、ヤナギさん、ナナカマドさん。同じ木の人もいましたね。とはいえ、木は日々成長していますから、生まれた月日でそれぞれメッセージは違いましたね。
5月、「光の半年」を迎えるまでの時間、木々のメッセージが心に響き、毎日の生活に生かしていただけたら嬉しいです。
いらしてくださった皆さま、ありがとうございました。
また、お目にかかりましょう! by Rieko Sugihara
11月初め、都内の某小学校の学習発表会に招待していただきました。同校では6年生を対象に、2017年からゲスト・ティーチャーとして、平和授業をさせていただいていています。先生方から「6年生が「戦争と平和」をテーマに発表するので、ぜひみんなの成果を聴きに来てください」とお誘いを受けました。
朝、1年生から始まり、6年生まで全員参加で舞台発表。各学年、持ち時間は約25分。全学年、通しで見学しました。子どもたち自らが考えたセリフ、舞台の展開、ビジュアル、音楽(うまいっ!)、ダンス(才能あるコ見つけた!)など、思いもかけない工夫とアイデアが続々で見ごたえありました。
6年生の発表が始まると、「僕たちが平和をテーマに選んだのは、杉原さんの授業がきっかけです」と自分の名前が出てきて、びっくりです。7月、「被爆樹木(原爆を生きのびた木)」をテーマにお話しさせていただいたことが心に残り、学習のテーマが思い浮かんできたそう。「原爆のことを知ろう」「戦争はどうして起きたの?」「戦時中はどんな暮らしだったの?」「私たちが住む地域はどうだったの?」など疑問が湧いてきて、1人1人が自分のテーマを1つ決めて、調べ学習を行う。同様のテーマで調べた子供たちがグループを作ってさらにテーマを深め、全体の舞台構成を考え、今回の学習発表が完成したそうです。しかも先生たちの指示はほとんどなく、子供たちだけで完成させたとか。先生方も「直すところがほとんどなかった」と言うくらいの優秀作品に仕上がっていました。
東京の子供たちからすると、広島、長崎はあまりに遠い。原爆はさらに遠い。それをどうやって、「知りたい」に変えるか、身近なこととして考えてもらえるか、試行錯誤を繰り返しながらの平和授業。こうして、子どもたちがテーマに取り上げていただいたのは、私の思いが伝わったようで本当に嬉しいです。
貴重な機会でした。これから6年生は受験シーズンに突入です。原爆や戦争の話はしばらく忘れてしまうかもしれません。それでも、大人になったとき、小学校の思い出としてこの学習発表会が蘇り、あらためて戦争、原爆、平和について考えるきっかけになればいいなと思います。
そうそう、6年生だけでなく他学年もすばらしかったんです。1年生、2年生、4年生は絵本を使った発表、3年生は植物観察や蚕(かいこ)の飼育、社会見学などを通して学んだことを発表、5年生はクイズ形式の学習発表と楽器の演奏など。1年生の声がいちばん大きかったのが意外のような、聞いているこちらが元気になるほどでした。
ありがとうございました!
【ラジオ出演のお知らせ】
月に1度、『神話と伝説にみる 花のシンボル事典』(説話社刊)から季節の花を紹介しています。
7月は、「スイレン(睡蓮)」です。
シンボルは、「純粋」。
水に浮かんで、美しい花を咲かせるスイレン。フランスの画家、モネが愛した花ですね。
泥の水の中から生えますが、泥=汚れや穢れたものに染まらないで、美しい花を咲かせることから、「魂の清らかさ」を象徴しています。シンボルにまつわるエピソードははるか遠い昔、古代エジプトから!・・・続きはラジオでどうぞ。
◎番組名:エフエムふくやま・本の情報番組「ブック・アンソロジー」&
<もっと素敵にマイライフ>のコーナーにて。
◎放送日:毎月・第3火曜日の19時35分頃から。
日本全国どこからでもWEBでお聴きになれます。
★動画ラジオ YouTubeでお聴きください。
第25回 2019年7月16日(火)放送
もう終わってしまったのだけど、心に残った写真展。国立科学博物館での「100年前の東京と自然」。植物学者A・H・ウィルソンが撮った木の写真です。麻布・善福寺のイチョウ、小石川植物園のサクラなど、1914年の木の姿と現在の木とが並べて展示してありました。現在とほとんど変わらない木もあれば、今はもうない木、木はあるが周囲が様変わりして、昔の面影を感じられない木など、100年という時の流れが写真で表現されていました。
とくに心に響いたのはウィルソンが残した言葉。
「もし写真や標本で記録を残さなかったならば、100年後にはその多くは消えてなくなってしまうだろう」(1920年)
広島・長崎で被爆樹木の撮影、取材を続け、記録を残すことの重要さを感じた内容でした。誕生日の早朝、見に行って本当によかった。
撮影したアーネスト・ヘンリー・ウィルソン(1876ー1930)はあの屋久島の巨大な切り株「ウイルソン株」を発見した人です。10年以上前、屋久島でウィルソン株の中に入った感動を思い出しました。切り株だからもう命はないはず、でも、この木には神が宿っている、、、と確かに感じた杉の木でした。
★企画展「100年前の東京と自然-プラントハンター ウィルソンの写真から」国立科学博物館にて、2019年6月16日まで。
https://www.kahaku.go.jp/event/2019/04wilson/
写真上:ウィルソン株の声を聴く。下:ウィルソン株の中。
水の流れる音しかしない。時々、ししおどしの音が響く。表参道の根津美術館にある日本庭園。都会の真ん中にいるとは思えない静けさに、しばらく目を閉じて、耳をすませていました。
展覧会場では「はじめての古美術鑑賞ー絵画のテーマ」。奈良時代から江戸時代まで、歴史をたどりながら、日本人が絵の中に何を描き、どう表現をしてきたか、わかりやすく展示してありました。
自然を描いた絵の多くは、吉運をもたらす画題の組み合わせで描かれ、植物や動物のシンボルを知ることができました。茄子とごぼう(根菜)で「子孫繁栄」、葦とカニで「立身出世」etc.花や木のシンボルは西洋絵画を中心に考えがちですが、日本の絵画で探してみようと、シンボル研究に新たな楽しみを見つけた1日でした。
かわいかったのは、「源氏物語」のお姫様たちが大きな雪だるまを作っている17世紀の絵
最も惹かれたのは1人の僧が立ちつくす姿の墨画。絵を見ていると、体がすーっと鎮まっていくよう、、、瞑想をしている時のような静かな静かな感覚になっていきました。あとで解説を読むと、室町時代(16世紀)に描かれた「出出釈迦図」。断食等の長い苦行の末、釈迦が悟りを得ることを諦め、山を降りる決心をした絵でした。いわば自らに挫折をした釈迦の姿ですが、修行の末に得たものは決して無にはならない、内に蓄積されていくだろう、その過程の姿ではないかと感じました。この後まもなく、尼連禅河(ガンジス川の支流パルク川)に赴いた釈迦は菩提樹の下で悟りを得たとされています。この絵のほかにも、達磨に慧可が弟子入りを頼む「達磨慧可対面図」「寒山拾得図」「百衣観音図」等、禅の思想、瞑想を学ぶ人にお勧めの絵画が多くありました。
★企画展「はじめての古美術鑑賞ー絵画のテーマ」 根津美術館(表参道駅から徒歩約10分)にて、7月7日まで。
http://www.nezu-muse.or.jp/jp/exhibition/index.html
最近のコメント