対馬の旅 7.樹木の中から外界を覗く
光岡八幡宮の大きなクスノキは、根っこがむき出しになっていて、何本もの足が大地をしっかりとつかんでいます。
初めて、その樹木の前に立ったとき、私はその根っこの中に入ってみたくなりました。
頭で考えるより先に、私の足はそこに向かっていたのです。
写真は根っこの中から撮りました。
樹木の中から覗いた外の光は、神々しい。
私はそのクスノキの胎内にいるような感覚になりました。現実の世界に旅立つ直前の胎児のように。
ごつごつとして少し痛い樹肌と、冷たい土の感触と
樹木の匂いと土の匂いと、光岡八幡宮を流れる風の匂いが溶け込んで、
遠い遠い、樹木が生まれた時代へと還っていくようでした。あるいは、私が生まれる前の魂へ。
それほど優しい、優しい、包み込むようなあたたかさを漂わせるクスノキでした。
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