伊勢神宮のご神木~外宮 多賀宮の杉~
多賀宮の前に立つ杉の木。
外宮の神さま、豊受大御神の「荒御魂(あらみたま)」が祀られているのにふさわしい、激しく天に伸びゆく杉です。
見上げても、見上げても、てっぺんが見えません。どこまで、昇っていくのでしょうか。
木に宿る神に声をかけると、無言。無・無・無・・・。
久しぶりに訪れた私に、神宿る木が気安くこたえてくださるわけもなく、ただただ、空に向かっていく杉。しかし、ほかの宮とは存在の激しさが違う多賀宮という時空。
訪れた三月半ばのその日は日曜日で大勢の人が多賀宮に向かう階段に並んで、順番を待っていました。私も待ちました。参拝のために待つなんて初めて。新鮮な時間でした。
その間、この大きな杉の木は上からずっと、人間たちを見下ろして、木霊の熱というべき力強い気を降り注いでくれていたように感じました。
木と気。
木は気を放ち、私はそれを浴びる。受けとめる。肉体の中に入れる。
神宿る木のそばに立つとき、それが何よりも心地いいことなのです。細胞の一つ一つが沸き立つような・・・肉体の感覚。 そして、その気の力は必ず、私の未来を大きく変えていきます。伊勢はそういう場所。
新しい人生を切り拓こうとするとき、伊勢はかならず、私を呼んでくれます。だから、今回も、友人との旅行を断って、ひとり伊勢に来ることになったのでしょう。導き、というほかありません。
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