歌舞伎座の魂が映りました
今日が私の最後の最後の歌舞伎座でした。
染五郎さん、海老蔵さん、菊之助さん、孝太郎さん、勘太郎さん、七之助さん・・・・・・若手勢ぞろいの『御名残木挽闇争(おなごりこびきのだんまり)』。皆さんがずらっと舞台に並び、華やかで、あでやかで、圧倒されました。
歌舞伎座への熱い思いみたいなものもしっかりと伝わってきました。
手をすっと動かしただけで、男の色香が匂い立つようだった染五郎さん、気迫の鋭さに酔いしれた海老蔵さん、声の張りにハッとした時蔵さん、それぞれの役者の力強い気みたいなものが迫ってくる舞台でした。
中村吉右衛門さんの『熊谷陣屋』では、客席のあちこちからすすり泣きが聞こえました。
最後の演目『蓮獅子』では中村勘三郎さんと息子二人での三人連獅子。勘太郎さんの迫力がすごかったです。『蓮獅子』を観るとき、いつも思うけれど、静まり返った中で鼓が鳴り始め、舞台が静から動へと移っていくその落差の、妖艶な気の流れ。今まで以上にぞくぞくきました。
天の神さまは、勘三郎さんに歌舞伎を継ぐ人物を二人も授け、三人が子々孫々、次世代に歌舞伎をつないでいくのだなあ、“選ばれた家族”なのだと感慨深く、思いながら見ました。松本幸四郎さん、息子・染五郎さん、孫・金太郎さんの家族もそうですね。
芝居だけでなく、劇場こそ楽しまなくちゃ!と、劇場ぐるりと見回したり、写真を撮ったり。売店では同じく歌舞伎好きの母親へのお土産に、歌舞伎座正面が描かれた手ぬぐいと隈取のガーゼハンカチを買いました。
絶対食べようと思っていた「めでたい焼」、今回もすぐに売り切れて、食べられなかったのは残念。鯛焼きの中に紅白の白玉が入っていて、餡もシッポまで入ってて、おいしいの。いつも行くたびに食べていたのに、最後の最後はダメでした。
一等席だったので、売店に行くには花道の下を通って行くの。これも楽しみ!ちゃんと、最後に経験できました。
そうそう、終演後、外で撮影した下の写真。
歌舞伎座正面の上部を撮ったのですが、白い玉が映っているのが見えませんか? 歌舞伎座の魂でしょうか、それとも、歌舞伎座に棲む何者かの魂でしょうか? この地で歌舞伎座を愛し続けた物の怪(もののけ)かもしれません。
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