市川染五郎さんと歌舞伎の桜
市川染五郎さん、観に行きました。えっ、また!? と指摘されそうですが、だってまた観たかったんだもん。
初日に観て、2週間後の染五郎さん。昨年のケガから復活の舞台。
復帰第一日目から、どんなふうに変化していらっしゃるんだろう・・・と期待しながら観に行きました。
ちょっとここでは書けない激しくて生々しいシーンがあるのですが、初日のときより、力強くて、なんというか狂気的な美しさが増していて、凄惨な悲劇がよりドラマチックに展開されていました。
髪振り乱して泣く福助さんと怒り狂う染五郎さん・・・。
なによりも素敵だったのは最初の演目「吉野山」の桜、桜、桜!舞台に広がる桜には心奪われました。優しい桜色の満開の桜と、中央にそびえる桜の大樹。
とくに義太夫さんの裃まで、桜の柄。鬼がわらみたいな顔(失礼!)のおじさんたちが可愛いピンクの衣装をまとってるのが、おちゃめで、おかしくって
歌舞伎の桜って、どうしてこんなに心躍るんだろう。
とにかく「樹木」に心惹かれる私は、桜の木が立っていると、「その意味は?」「なぜ舞台中央に桜が?」などなど、疑問がふつふつと湧いてきて、ストーリーよりそっちが知りたくなっちゃう。
歌舞伎の衣装に描かれた花の文様の意味とか、扇子の絵とかも、「なぜここで、これが使われるの?」って。
ああまた、樹木探究のテーマが増えてしまった…と歌舞伎を観るたび思うのです。
すばらしかったです。次は新・歌舞伎座の2日目、観に行きます。
新しい「歌舞伎」時代の幕開け、楽しみです
日生劇場「二月大歌舞伎」⇒ http://www.nissaytheatre.or.jp/program/2013/02/program-638.html
★上写真は以前の歌舞伎座。
さくらさくら、どっちのさくらがすき?
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