古代ケルトの呼び声を今に伝える詩人 杉原梨江子の世界~竪琴ライアーの響きとともに
ケルトの故郷の一つ、チェコの国樹・菩提樹の声に耳を澄ませて。遠いケルトの森のささやきが聴こえてきます…2014年3月21日、あなたに伝えましょう。
昨日7日夕方、ドイツの竪琴ライアーの奏者である宮田美岳さんと打合せをしました。3月21日春分の日の“音楽と詩”のコラボレーションのために……。
taotaoのパク・チエコさんとSpace トネリコの地子Yoshidaさんが企画してくださり、素敵なタイトルをつけてくださいました。
「聖なる樹木の声を聴く
~古代ケルトの呼び声を今に伝える詩人
杉原梨江子の世界~」
木々が語りかけてくれた言葉を私が詩に託して語るとき、ライアー弾きの宮田さんが木の葉のささやきのように音楽を奏でてくださいます。
当日初めて会って即興で、というのは私にはとてもとても……と思ったので、チエコさんにお願いして、一度お目にかかることになりました。
初めて会ったのに、すっとお話ができました。
宮田さんからのメッセージは、、、
音楽と、詩と、その場に集う人々と、響かせ、溶かし合ってゆく。
共鳴。
音が消えていった先の無・無・無・・・・・・。
聴こえなくなってからも、耳を澄ます……その先のイメージ。
響いている音の奥の奥、聴こえない音の奥に、心の響く音色が静かに流れていく。
お話を聴きながら、とてもわかち合える部分がいっぱいあるなと嬉しくなりました。
無……ということ。「無」とは何もなくなるのではなく、魂が在ることを強く感じることだと私は思います。
私の詩も消え、ライアーの音も消えてからの時間を大切にしたい。
しんと静まり返った森の中でも、誰もいなくなったわけではなくて、いのちは生きている。木々も草花も動物たちも、私たちもそこに存在することを。
昨日の打合せの静かなひとときを思い浮かべながら、何かが響き始めた、廻り始めた……と感じました。
今日一日を宮田さんの弾く音色を思い出しながら、1冊の本を久しぶりに手にしてめくってみました。そうそう、こうしている今も音はないのに、ライアーの弦の音が耳の奥で鳴っているみたい……。
染色家、志村ふくみさんの『一色一生』。パッと開いたページにあったのは、ドイツの詩人ノヴァーリスのこんな詩の一節。
すべてみえるものは、みえないものにさわっている。
きこえるものは、きこえないものにさわっている。
感じられるものは感じられないものにさわっている。
おそらく、考えられるものは、考えられないものにさわっているだろう。
この詩に続けて志村さんはこんなふうに書いています。
「本当のものは、みえるものの奥にあって、物や形にとどめておくことの出来ない領域のもの、海や空の青さもまたそういう聖域のものなのでしょう。」と。
いつも、宮田さんの感じていること、と、私が感じていること。
すべてを言葉に表し、共感し尽くすことはできなかったけれど、言葉にならない響きはきっと伝わる……心の奥で響き合うものがあると感じました。
それは、どんな時もどんな人とも。3月21日、いらしてくださるお一人お一人、心の奥にあるはずの森の中へすっと入りこんでほしいな。
もしかすると今はまだ眠る森? ライアーの響きと、木々のささやきに耳を澄ませながら、森のいのちが輝き始めるといいなとも願っています。
★3月21日(祝)春分の日。
「ヒト
モノ コトをつなぐ 」Space トネリコ(茅ヶ崎)にて。
イベントの詳細はこちらをご覧ください。
http://rieko-sugihara.com/information/2014321taotao_Celtic%20tree%20news.html
菩提樹の木の下で会いましょう。
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