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2014年9月

2014年9月23日 (火)

10/9出版『ゲーム制作者のための北欧神話事典』のお知らせ in 東京ゲームショウ

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世界樹ユグドラシルのことをご存知ですか? 天と地とを貫く大きな一本の木が宇宙を支えているという樹木崇拝が北欧にあります。その大きな木の下で繰り広げられる神々と巨人との戦いを描いた北欧神話。

昨年1月、『いちばんわかりやすい北欧神話』(実業之日本社)を出版してから、監修者として声をかけていただき、北欧神話の本、第2弾が出版されます。ぜひ、読んでください。

この本を巡っては、「私は運が強い!」という出来事がありました。ちょうど「東京ゲームショウ2014」が開催されることになり、そのスウェーデンパビリオンで広報宣伝させていただけることになったのです。今回の本は、“ゲーム制作者のため”という特別な意味をもった、クリエイターたちのインスピレーションに役に立つようにと考えて、つくられた本なのです。そんなとき、日本で最大のゲームショウで多くの人にご紹介できるチャンスがあるなんて、本当に嬉しいことでした。

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声をかけてくださったスウェーデン大使館の広報ご担当で、私のスウェーデン語の先生でもあるN.Hさん、ありがとうございました。そして、大きなチャンスをくださったウプサラ大学のProfessor中嶋先生、お心遣いがとても嬉しかったです。本当にありがとうございました。

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マッキーソフトの編集者・Nanbaさんが小冊子をつくって下さいました! 9月18,19日はビジネスデイ、20,21日は一般デイ。Nanbaさんと著者のMatsunokiさんが18日、20日担当、17日の設営&19日と21日を私がお客様への宣伝活動行いました!チラシを延々と配る…それだけですが、手に取った人はすぐにじっくりと見入っていたのが印象的でした。

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ブース内に進んで入っていらして、小冊子や私の前作をじっくりと読んでいる方も! 監修者だと名乗ったら、左の男の子から、握手を求められました

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我々のポスターの左隣りはなんと、あのIKEAさん! 右はスウェーデン大使館さん。

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子どもたちにゲームを教えている中嶋先生。本当に優しい

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若きゲームクリエイターたちはスウェーデンのゴッドランド島から来た学生さん。ゴッドランド島といえば、私の憧れ。北欧神話の1シーンやヴァイキング時代の闘いを描いた絵画石碑が有名です。「いつか、行きたい!」とずっと思っていたゴッドランドと、ふいにつながった瞬間でした。ゴッドランド島に住むスウェーデン人とたくさんお友達になれました。片言英語&スウェーデン語で!

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これは北欧神話に登場するアンドバラナウト!? いえいえ、「バーチャル・ミュージアム」で見た黄金のリングです。バーチャルだから、こんなふうに立てることもできると、すみずみまでよく見ることもできるそう。ゲームのことはちょっと遠い感じがしたけれど、バーチャル・ミュージアムで見た技術がすごいことはわかった。とても美しかった。この黄金の指輪に会いに、いつか、きっと行こう…。

永遠の憧れのゴッドランドから訪れた中嶋先生、本当にありがとうございました。夢に一歩、近づいたような気がします。

それにしても、うーん。描き足りないな。ぜひfacebookもご覧ください。「東京ゲームショウ2014」をリアルタイムで報告しています。
https://www.facebook.com/sugihara.rieko.3

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2014年9月 6日 (土)

9/4東京巨樹の会 in 群馬県上野村

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美味しいお蕎麦屋さん「福寿庵」のそばには上野村森林科学館があり、木のこと、林業のこと、上野村の動物たちのことなど、あなどれないほどの充実ぶり。みんなですっかり長居してしまいました。

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樹種ごとに木肌を触れるようになっていたり。

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植物化石! 上の方、シダかな。

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動物の複製があったり。このコはカモシカ。

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逃げようとするイノシシ。動いてないよ、念のため。

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上野スカイブリッジ散歩。吊り橋に行くと聞いていたので、木製のゆらゆら揺れるつり橋を想像していたのですが、立派に整備された橋だったので、ちょっぴり残念。時々ぐわーんと揺れるのが面白かった。ニガテな人はつらかったみたいですが…わざと揺らしてみたりして

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橋から眺めた風景は、緑、みどり、ミドリ、GREEN。緑色一つ一つに名前をつけたいほど、様々な色がありました。

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橋を渡り切ったところに、名残の紫陽花。

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やまぼうし(ミズキ科)、初めて食べた! 甘くも酸っぱくもなく、味があまりないスモモみたいな感じ。もうちょっと赤くなったら甘くなるのかな。

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大きなやまぼうしの木にオレンジ色の実がいっぱい。まるで、木のシャンデリアのようでした。

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さてさて、みなさん、早く引き返さねば。

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この上野村は御巣鷹山のある場所です。日航ジャンボ機墜落事故(昭和60年)の慰霊塔に行き、皆で手を合わせました。高橋さんのご友人が撮られたという、墜落直前の飛行機の写真も見ました。高度約1000メートルを機体を斜めにしながら、今にも不時着しそうな様子で飛んでいたそうです。最近、度重なる飛行機事故のことも話しつつ、次の巨樹へと足を進める一行です。


神行阿弥陀堂の大サワラ
(ヒノキ科・群馬県指定天然記念物)
所在地:群馬県多野郡上野村楢原神行 
樹齢:約500年 幹周り:5.77m 樹高:34m 

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崖っぷちにすっくと立つサワラです。ちょっぴり斜めになりながら、踏ん張って立っています。

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木に宿るじいさまの顔が見えませんか? 目玉がぎょろり、鼻は長丸く、ヒゲを生やしています。

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こっちは横顔。赤ちゃんがこのサワラの木に触れると元気に育つという言い伝えがあるのはこのじいさまの力でしょうか。


大桑原八幡神社の門スギ
(スギ科)
所在地:群馬県甘楽郡下仁田大桑原 
樹齢:ともに約350年 幹周り:6.3/5.2m 樹高:41/40m 

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まるで神社の門のように立っているから「門スギ」と呼ばれる、連理のスギ。2本ずつ植えた木がそれぞれ途中で合体して、根元はくっついて途中で二股のスギが並んで立っています。

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木の絵を描いている女性。みんなが写真撮影に夢中になる中でおひとり、いつも水彩画を描いていらっしゃいます。自分の手で描くと写真より、木の姿が心に入るかもしれませんね。私も以前、鉛筆とスケッチブック片手に描いていたときがありました。その時のほうが細かく木のディテールを記憶していました。心も通じやすいように感じたけれど……。今ではすっかりカメラ派です。

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まわりには可愛い野の花がいっぱい咲いていました。この花はじつは毒草です…。

これで9月の巨樹めぐりはおしまいです。来月は埼玉県ときがわ町。山道を登って、異形の妖樹を見に行くらしいので楽しみです。杖がいるくらいって!? 大丈夫かな。

★「東京巨樹の会」第46回観察会 私の参加は4回目
埼玉県本庄市・群馬県上野村の巨樹めぐり:5樹

 



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9/4東京巨樹の会 in 埼玉県本庄市

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4日、第一木曜日、東京巨樹の会に参加してきました。巨樹写真家の高橋弘さんが連れって行って下さるこの会。6月に初参加したばかりだというのに、まるでずっと通っているかのように、当たり前に毎月の行事になっています。だって、楽しいんだもん 何よりも、高橋さんの存在が安心できるんですよね。さて、今日は埼玉県本庄市からスタートです。

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城山稲荷神社のケヤキ

(埼玉県指定天然記念物)
所在地:埼玉県本庄市本庄3-5 
樹齢:約370年 幹周り:5.6m 樹高:20

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ここは本庄城跡。天正18年(1590)豊臣秀吉の関東攻めによって落城したと伝えらています。これは高橋弘さん情報。毎回、歴史の勉強にもなります。

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狛狐さんが見守る奥にケヤキがどどーんと

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この根張り! 地面が堅いのでしょうか。太い根がのたうつように地面を張っていて、鬼気迫るものがあります。異形の巨樹好きとしては離れがたいケヤキでありました。

9月の巨樹めぐりベスト1
金鑚(かねさな)神社のクスノキ
(埼玉県指定天然記念物)
所在地:埼玉県本庄市千代田3丁目 
樹齢:不明 幹周り:8.48m 樹高:20
 

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なんて、すがすがしいクスノキなんでしょう! こんなに明るくて、気持ちのいいクスノキと出会ったのは久しぶりのような気がします。柵がなかったら、「わあ~い」って、子どもがパパに抱きつくみたいに両手で抱えこんだと思います。ぐっと踏みとどまった私。写真ではその大らかな生命感が伝わらないのは残念ですね。

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鑚神社は欽名天皇二年(541)の創立いう、とてつもなく長い歴史のある神社です。クスノキは寛永16年(1636)、改修の時、本庄城主であった小笠原忠貴が献木したと伝えられています。

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こちら、クスノキのとなりに立っていたのはカヤの巨樹。ごつごつとしたコブがあり、ダイナミックな生命力を感じました。

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根元にはカヤの赤ちゃんがいっぱい カヤの葉はとがっていて痛いですが、新芽は柔らかく、楽しげににょきにょき上を目指していました。

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幹の洞穴に、セミの抜け殻、発見。

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カヤの木はつんとした独特の香りがするのですが、このカヤからは匂ってきませんでした。実がついてなかったからオスなのかな。小さな新芽に「またね」と挨拶して、振り返りながら、この場をあとにしました。そして、ちょっと寄り道。

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道の駅「上州おこし」に立ち寄りました。譲原(ゆずりはら)石器時代住居跡だって! 縄文時代前期~晩期にかけての遺跡だそう。この辺りの様子が絵に。

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待ってました!のお昼ごはんの時間 これも楽しみなんです。高橋さん、毎回、とっても美味しいお店を選んでくださるんです。今日の天麩羅蕎麦、絶品! 蕎麦の一本一本に歯ごたえあり、蕎麦の実の味がしっかり。蕎麦湯もとろとろ。東京ではほとんど蕎麦を食べない私ですが、この蕎麦はまた食べたい! 他ではなかなか味わえないほど、美味しい蕎麦でした。高橋さん、GOOD CHOICE!


福寿庵」群馬県多野郡上野村勝山1095 http://www.vill.ueno.gunma.jp/section/04kikaku/fukujuan.html

 

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2014年9月 4日 (木)

8/7東京巨樹の会 in 群馬県桐生市

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みどり市から移動して、桐生市へ。この桐生という土地、私はとても好きになりました。暑い暑い一日でしたが、静かで、穏やかで、すずしい印象を与える町。最近、群馬に通うようになって知り合った女性が桐生市出身と知って、ますます「また行きたい」存在になっています。ここで出会った巨樹は…。

崇禅寺のイトヒバ 
所在地:群馬県桐生市市川内町2
樹齢:約600年 幹周り:6.38m 樹高:21.5m

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日本一のイトヒバ。

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それより気になったのはこの松。神の依代……。松の大樹からすっと大地に降りた枝は、天から神様が降りてくるハシゴとされていて、エッセイでも書いてきましたが、これ、本物! 神様のハシゴと出会えた! 感動

「日枝神社のクスノキ群」(群馬県指定天然記念物)

所在地:群馬県桐生市梅田町一丁目
樹齢:約600年 幹周り:4.9m 樹高:24

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こういうクスノキと出会うとき、私は木を巡っていてよかった、と思う。木の多くは年老いて、枯れかけた樹皮にはコンクリートの塗装が施されていたり、支えの棒が立っている。今にも倒れそうな古木を人間が手をかけ、倒れないように支えている。支え棒を見ると興ざめするという人もいるが、私はそうは思わない。この姿こそが“命の共存”のように感じるのだ。命が命を支え、人間という小さな命は巨樹の大きな命の生き様を見て、生きる力をもらう……。

連れていってくださった巨樹写真家、高橋弘さんによると、このクスノキ群は桐生城を築いた桐生国綱さんがご神木としてクスノキ5本を献上したもののうちの4本だといわれている。

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となりにはカヤの巨樹が立っている。このコも痛々しい。

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でも、実はたっぷりついていたから、大丈夫!

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クスノキとカヤが一緒に立っている。葉の緑色のちがいがよくわかるでしょ

二渡(ふたわたり)のカヤ」(桐生市指定天然記念物) 

所在地:群馬県桐生市梅田町4丁目
樹齢:約450年 幹周り:5.4m 樹高:23

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ひっそりと隠れるように立つカヤの木。カヤでは珍しい雄の個体だそう。だから、あの可愛い実はならないのです。

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近所の人が連れた犬がカヤを見ている。

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これで今日は6か所を巡って終了となりました。桐生市を流れる心地いい気が体に染みた一日でした。

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透きとおった白い羽根をした蝶々と出会いました。なんとも美しい、幻想的な蝶々でした。

 ★「東京巨樹の会」第45回観察会 
群馬県みどり市・桐生市の巨樹めぐり:9樹

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暑い暑い一日でした。えのころぐさがそよぐ風景がせめてもの救い。風を感じさせる瞬間。


 




 


 



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