2015.10/19-10/25写真展「被爆樹巡礼―原爆から蘇ったヒロシマの木」
2008年から撮りためてきた被爆樹の写真展を開催しました。
7月に出版した拙著『被爆樹巡礼』ではモノクロ写真だった木々をカラ―写真でご覧いただきたいと思ったからです。取材にご協力してくださった方の敷地内に立つ被爆樹はすべて展示しました。
杉原梨江子写真展
「戦後70年祈念 被爆樹巡礼
―原爆から蘇ったヒロシマの木―」
◎会期:10月19日(月)~25日(日) 10時~17時 (最終日は16時まで)
◎場所:旧日本銀行広島支店ギャラリー地下・公文庫
広島市中区袋町5-21(広電「袋町」下車すぐ)
※ギャラリー・トーク10月24日(土)14時~15時
写真をご覧いただきながら、被爆樹の特徴やエピソードなどをお話ししました。無料
被爆建物である旧日本銀行広島支店ギャラリーにて、被爆70年の今年、被爆樹の写真展を開催できました。
会期の前日、10月18日(日)に設営。初めてのギャラリーなので戸惑うこと多々あり、一時は翌日開催に間に合わないのではないかと焦りましたが、なんとか無事に整えることができました。
思えば、被爆樹を巡り始めてから約8年。広島市内に行くたびに少しずつ撮ってきましたが、今年に入ってから、まだ出会っていない木も撮り始め、今回の写真展では“被爆70年目の被爆樹”の姿を展示することができました。
とても気に入っている「広島城二の丸跡のユーカリ(拙著『被爆樹巡礼』表紙写真)」と「頼山陽史跡資料館のクロガネモチ(上写真の右)」だけは2008年に撮影したものです。
写真って不思議。その時に出会った感動がそのまま写真になるのですよね。初めて、被爆樹と出会った時の衝撃! のたうつようにうねる枝や幹のユーカリに圧倒され、まるで人の顔のように目玉をぎょろつかせるクロガネモチに驚き、木の生命力の凄さに圧倒された私の感動がそのまま写真に映っていました。それ以降、何度撮っても、二度と同じ木の姿にはなりませんでした。
今、被爆70年目の被爆樹たちが、1年、2年と時を重ね、被爆80年目を迎える頃、どんな姿になっているでしょうか?
洞(うろ)のある木は穴が少し小さくなっているかしら。
左は観音小学校のクロガネモチ、右はサダコさんの母校・幟町中学校のエノキ。
火傷跡のある木はケロイドが目立たなくなっているでしょうか。
縮景園のイチョウ。幹に注目してください。ボコボコと小さな穴があいているのが火傷のあと。
被爆樹の定点観測もまた、原爆を伝承していく表現の一つではないかと思っています。
この後は愛媛県今治市立図書館に巡回します。
・大西図書館(今治市大西町宮脇甲506-1)
11月5日(木)~11日(水)
・波方図書館(今治市波方町樋口甲72-1)
11月14日(土)~23日(祝・月)
※2016年は東京都内の公共図書館でも写真展&講演会を開催予定です。
千代田区立千代田図書館、東久留米市東部図書館 他
隣室では「平和記念資料館」の収蔵資料展が開催されていました。原爆投下後の焼け野原をたくさん見ていらした方々が、被爆樹の写真展フロアで、まぶしい緑を目にしてくださる・・・。小さな芽吹きの写真に、今も生き続ける大樹の姿に、“いのち”の力を感じてくださったら、嬉しく思います。
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