20180107『夜の木』世界を変えるタラブックスの美しい本
新年、結婚して初めての里帰り、東京に戻ってその足で向かったのは板橋区立美術館。
展覧会「世界を変える美しい本~インド・タラブックスの挑戦」へ。
『夜の木 The Night Life of TREE』という、木の美しい絵が集められた本。
昨年、大田区雪谷小学校の学校司書Mさんが連れて行ってくださった、子どもの本屋さんで出会いました。
濃い緑色の表紙、見たことのない木の絵、独特の紙の手ざわり。あまりの美しさに心奪われ、しばらく動けませんでした。
その本の原画が見られるというのです。
Gondゴンド族の民俗画家たちによる原画をもとに、手漉きの紙に1枚1枚、シルクスクリーンで印刷された絵が手作業で綴られ、1冊の本に仕上がります。
タラブックスは南インドの小さな出版社ですが、ここで作られる本を世界中の人が待っています。もちろん、わたしも。
さあ、紹介しましょう。
「夜の木」、色がつけられる前の原画です。
インド中央部で暮らすゴンド族の芸術家たちが描いた絵。、
木は、再生と成長の力のシンボル。ゴンド族に伝わる聖なる木々の夜の姿をめぐる物語が、1枚1枚の「木」に表現されています。
絵には心そそるタイトルがつけられていました。
「闇夜に光る木」
「木の創造」
「リスの夢」
「うたの木」
「からみあう木」
「創造主のすみか」
「蛇の女神」
「飲みすぎにご用心」なんてタイトルも!
『夜の木』の1枚。「蛇と大地」。
絵:バッシュ・シャーム。紙にペン、インク、アクリルで彩色。
「森でひとり」原画。
絵:バッシュ・シャーム
文:ギータ・ウォルフ(タラブックス創立者の1人)
「母なる神の布」。表現したい内容によって、本の形はさまざまです。手染めの布でつくられた本。
ヒンドゥー教の女神ラクシュミーとも出会えました。
★「世界を変える美しい本」
場所:板橋区立図書館
会期:~1月8日(日)
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