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2019年7月

2019年7月13日 (土)

2019.7.16FM福山「ブック・アンソロジー〈もっと素敵にマイライフ〉」第25回スイレン

【ラジオ出演のお知らせ】 

月に1度、『神話と伝説にみる 花のシンボル事典』(説話社刊)から季節の花を紹介しています。 
7月は、「スイレン(睡蓮)」です。

シンボルは、「純粋」。

水に浮かんで、美しい花を咲かせるスイレン。フランスの画家、モネが愛した花ですね。
泥の水の中から生えますが、泥=汚れや穢れたものに染まらないで、美しい花を咲かせることから、「魂の清らかさ」を象徴しています。シンボルにまつわるエピソードははるか遠い昔、古代エジプトから!・・・続きはラジオでどうぞ。
 
◎番組名:エフエムふくやま・本の情報番組「ブック・アンソロジー」&
      <もっと素敵にマイライフ>のコーナーにて。
◎放送日:毎月・第3火曜日の19時35分頃から。 

日本全国どこからでもWEBでお聴きになれます。

★動画ラジオ YouTubeでお聴きください。
第25回 2019年7月16日(火)放送



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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2019年7月12日 (金)

「100年前の東京と自然」in 国立科学博物館

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もう終わってしまったのだけど、心に残った写真展。国立科学博物館での「100年前の東京と自然」。植物学者A・H・ウィルソンが撮った木の写真です。麻布・善福寺のイチョウ、小石川植物園のサクラなど、1914年の木の姿と現在の木とが並べて展示してありました。現在とほとんど変わらない木もあれば、今はもうない木、木はあるが周囲が様変わりして、昔の面影を感じられない木など、100年という時の流れが写真で表現されていました。

とくに心に響いたのはウィルソンが残した言葉。

「もし写真や標本で記録を残さなかったならば、100年後にはその多くは消えてなくなってしまうだろう」(1920年)

広島・長崎で被爆樹木の撮影、取材を続け、記録を残すことの重要さを感じた内容でした。誕生日の早朝、見に行って本当によかった。

撮影したアーネスト・ヘンリー・ウィルソン(1876ー1930)はあの屋久島の巨大な切り株「ウイルソン株」を発見した人です。10年以上前、屋久島でウィルソン株の中に入った感動を思い出しました。切り株だからもう命はないはず、でも、この木には神が宿っている、、、と確かに感じた杉の木でした。

★企画展「100年前の東京と自然-プラントハンター ウィルソンの写真から」国立科学博物館にて、2019年6月16日まで。
https://www.kahaku.go.jp/event/2019/04wilson/

写真上:ウィルソン株の声を聴く。下:ウィルソン株の中。

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2019年7月 1日 (月)

根津美術館で静かな時間

水の流れる音しかしない。時々、ししおどしの音が響く。表参道の根津美術館にある日本庭園。都会の真ん中にいるとは思えない静けさに、しばらく目を閉じて、耳をすませていました。

展覧会場では「はじめての古美術鑑賞ー絵画のテーマ」。奈良時代から江戸時代まで、歴史をたどりながら、日本人が絵の中に何を描き、どう表現をしてきたか、わかりやすく展示してありました。

自然を描いた絵の多くは、吉運をもたらす画題の組み合わせで描かれ、植物や動物のシンボルを知ることができました。茄子とごぼう(根菜)で「子孫繁栄」、葦とカニで「立身出世」etc.花や木のシンボルは西洋絵画を中心に考えがちですが、日本の絵画で探してみようと、シンボル研究に新たな楽しみを見つけた1日でした。

かわいかったのは、「源氏物語」のお姫様たちが大きな雪だるまを作っている17世紀の絵

最も惹かれたのは1人の僧が立ちつくす姿の墨画。絵を見ていると、体がすーっと鎮まっていくよう、、、瞑想をしている時のような静かな静かな感覚になっていきました。あとで解説を読むと、室町時代(16世紀)に描かれた「出出釈迦図」。断食等の長い苦行の末、釈迦が悟りを得ることを諦め、山を降りる決心をした絵でした。いわば自らに挫折をした釈迦の姿ですが、修行の末に得たものは決して無にはならない、内に蓄積されていくだろう、その過程の姿ではないかと感じました。この後まもなく、尼連禅河(ガンジス川の支流パルク川)に赴いた釈迦は菩提樹の下で悟りを得たとされています。この絵のほかにも、達磨に慧可が弟子入りを頼む「達磨慧可対面図」「寒山拾得図」「百衣観音図」等、禅の思想、瞑想を学ぶ人にお勧めの絵画が多くありました。

★企画展「はじめての古美術鑑賞ー絵画のテーマ」 根津美術館(表参道駅から徒歩約10分)にて、77日まで。

http://www.nezu-muse.or.jp/jp/exhibition/index.html

 

 

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