着物

2011年3月 9日 (水)

歌舞伎『源氏物語』の美しい着物

Sdh000031

市川染五郎さんの舞台があるので観に行きました。

三月大歌舞伎は、『源氏物語』の「浮舟」の場面が歌舞伎化されていたんです。

「浮舟」、大学時代に平安時代の変体仮名で習ったなあ。

今はもう読めないけど、その教科書はとてもきれいで大好きで、今でもとっています。

初めて見る歌舞伎の源氏、着物が最高に美しかった~。

匂宮(におうのみや)に扮した中村吉右衛門さんの、桜色に銀の鶴が舞っている着物。

桜色というのは写真のような、透明感のあるピンク色でした。そこに鶯(うぐいす)色が流れるように入っていて、春の夜明け空のようでした。

薫(かおる)役の染五郎さんの、白地に濃い紫の文様、紅紫の袴。紫の濃淡の優雅だったこと!

そして、浮舟は尾上菊之助さん。着物を見る余裕がないくらい、彼の存在そのものが美しく感動しました。

菊之助さんがこんなに優美で、かわいらしく、女らしいって、知りませんでした。そして徐々に、色気が増して、妖艶ささえ漂わせていく姿…。

女心が身につまされる展開でした。

私の後ろの席のおばあさんが「いやあね」とか「ひどいわねえ」とか「まあぁ」とか、吉右衛門さんのセリフにいちいち反応してたのが気になったけど、それはなぜ?というのは観てのお楽しみに。

何度でも観たい、色香漂う美しい『源氏物語』でした。

★三月大歌舞伎…3月2日~326日千秋楽。『源氏物語』は夜の部。新橋演舞場にて。

★出会った樹木…林昌寺(群馬県中之条町)の八重桜。

染五郎さんの本づくりのお手伝いをしたことがあります。染五郎さんが美意識を高め、ご自身の芸を磨いていかれる姿勢には、私たち女性が“自分だけの美”をつくりあげていくヒントがたくさんあります。ぜひ、読んでください。『瞳に「気品」を、心に「艶」を』(市川染五郎著・講談社刊)Photo

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年3月 5日 (土)

魔除けの花もよう~蝶々の帯は蘭の色

Rimg0030benimurasaki_ran

花の色は着物のコーディネイトに役立ちます。

今日も舞台のお手伝い。

以前、京都でつくった蝶の着物、初めて袖を通しました。

着物も帯も、色は大好きな紅紫色をベースとしています。

大きな格子の綸子の小紋に、光悦の蝶を模した塩瀬の白い名古屋帯。Ssphoto022

帯に描かれた蝶々の色は、蘭の花のような色です。

帯揚げは蘭の花びらみたいな色、帯締めはくっきりした紫色で締めました。

紅紫色って、ちょっと色っぽすぎるかと思ったのですが、みずみずしくて春らしい色と誉められました。

着物を着ることで場が華やかになって、新作舞台というお目出たい席に、ちょっとでもお役に立てればと思いました。

劇団・新制作座を支えてきた叔父(真山正治)と母と三人で、久しぶりにゆっくりおしゃべりできたのも嬉しかったです。

★新制作座 創立60周年記念公演『万国旗の旗』紀伊国屋ホール(紀伊国屋書店4F)明日36日(日)14時開演の回まで。http://www.kinokuniya.co.jp/05f/d_01/hall.html

紅紫色の綸子、地紋は「紗綾形(さやがた)」。卍の字をくずして組み合わせた、日本古来の吉祥文様です。「雷文つづき」ともいいます。上品な文様ですが、雷のごとく激しい女心も秘めているように思います。

Sphoto026

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年2月20日 (日)

魔除けの花もよう~菊の花~

Sdh000105

菊は、富と豊穣と長寿のシンボルです。

家族の繁栄をもたらすとされ、着物、食器などの柄に使われました。

菊ひとつとっても、文様は何百種類とあるんですよ。

99日は菊の節句。“花の浄化”の儀式が催されました。詳しくはまた、秋になったらお話ししましょう。

上写真は、愛らしい菊の袋帯です。Srimg0111

この菊のように、花火のような花びらの着物文様もよく描かれています。流れるような菊、妖艶で大好きです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年2月19日 (土)

魔除けの花もよう~麻の葉~

Sdh000090

麻の葉は、日本古来、吉祥文様の代表です。

麻は、すくすくと育つことから、赤ちゃんの産着の模様などに使われました。元気に成長しますように、という願いがこめられているのです。ぐんぐん成長させたい夢があるあなたに、身につけてほしい麻の葉もようです。

六角形の幾何学模様が粋。紬や江戸小紋など、凛とした着物姿に似合う花もようです。

鮮やかな紫色がキュートな麻の葉の帯。裏地は目の覚めるようなスカイブルーです。白い着物に合わせると、アネゴな感じでかっこいいです。

Srimg0069_2_2

麻はケシの花。東京都薬用植物園でしっかり囲いの中で管理されていました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年2月18日 (金)

「ミスティ」3月号に掲載されました―魔除けの花もよう

Sdh000098   

いつもお伝えしているように、花や樹木は“人を幸せにする力”を秘めています。

日本女性はその花や樹木の魔力を身にまとうということを自然に行ってきました。

着物に描かれる植物文様はまさに、吉祥の意味をもつものばかり。

愛の魔除け効果が高いのは、梅、椿、牡丹。

対人関係の魔除け効果が高いのは、菖蒲、百合、桐。

こうした草花の絵を身につけることで、幸せと繁栄、魔除けの力を得られるのです。

着物を着るのはちょっと難しい…というあなたのために、「魔除けの花もようの護符」を作りました。

花もようの護符を持っていると、草花のもつ幸運エネルギーがあなたの肉体にしみこみます。

草花の日本古来の意味を知ることで、内面からの知的な美しさもまとえます。

外見的な美しさだけでなく、気品と優雅さとを放つ女性、幸せをつかむ女性に変身してください。

★『ミスティ』3月号(実業之日本社刊)に特集「魔除けのお守り 花もよう」が掲載しています。切り取れば、そのまま使える、花の護符(カード)つきです。Smisty1103_cover

上写真:蘭はエロスの力を高めます。春蘭が描かれた、織りの名古屋帯。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年1月13日 (木)

着物、着て行きました。

Srimg0008

着物が大好き。

何年か前は週に2~3度は着物を着ていました。

このまま毎日、着物を着ていてもいいかな~と思っていたある日、

洋服姿がすごくサエナイことに気づいて、がく然。周りの人にも指摘され、ガーンとなって、“洋服を着ていても素敵な女性になろう”と心に決めて、ここ最近はずっと洋服ばかり。

着物姿の自分に甘えていたのですね。“着物”という美しい衣装に頼ってしまって、女としての努力を怠っていました、反省。といっても、洋服はシンプル・イズ・ベストのSTYLEです。

最近、着物を着たのは昨年の夏。すっかり遠のいていましたが、比企理恵さんのウエディング・パーティー、着物を着て行きました。

草木染めの紬に、織りの名古屋帯。茜色の円の中に刺しゅうが施されていて、可愛い帯です。

帯の円は“ご縁”につながり、丸い形は“完全な幸福”という意味があるので、結婚のお祝いにふさわしいかなと思ったのです。

帯締めには、葉の芽吹きのような若草色を選び、春の訪れを表現しました。

と、コーディネイトはよかったと思うのですが、結婚披露宴に“紬”はNGでした。

「平服で」とあったので、あんまり大げさすぎない着物がいいかなと思い、紬を選んのですが、実際は着物を着ていらした方はみなさん、訪問着でした。

そう、紬は普段着。洋服でいえば、シャツとジーパンみたいなものなのです。だから、結婚式や披露宴など正式な場では、格のある訪問着がふさわしいのです。

アットホームな立食パーティーだったので、失礼にはならなかったと思いましたが、ちょっぴり反省した私です。

Srimg0013_2

バッグは、ミラノで買ったペパーミントグリーンの革製。

ダ・ヴィンチの絵画『最後の晩餐』のあるサンタ・マリア・デッレ・グランツィエ教会の目の前にあったバッグ屋さんで買いました。「ハイクラス」というブランドで、エルメスの職人さんが作っているバッグ屋さんです。ウィンドウに飾られたバッグに心惹かれて偶然入ったお店で、最高に美しい色のバッグと出会えて感動!の思い出深いバッグです。

こういうお祝いの席にはぴったりで、重宝しています。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年4月16日 (金)

歌舞伎の赤、歌舞伎の水色

Rimg0003zenntai

歌舞伎を観ていると、着物の美しさが目を引きます。

とくに赤の美しさ、色っぽさ、あでやかさ!

玉三郎さんの花魁姿の着物の赤はあざやかで、透き通るような肌色の白さを浮き立たせます。団十郎さんの助六の襦袢の赤は朱色に近く、凛々しく、男の熱さが伝わってきます。

それから、紅紫色から漂う色香、水色のすがすがしさ・・・。

玉三郎さんの墨と金色とで描かれた牡丹の着物も忘れられません。背中を少し、客席側に向けて、その牡丹の花が見えるように立たれる姿。舞台に立ったとき、最もご自身が美しく見える立ち位置を完璧に知り尽くしていらっしゃるのでしょう。

歌舞伎衣裳の色合わせや柄合わせだけでなく、立ち方、手のしぐさ、視線のおきかた、すべてが着物を着るときの参考になります。

そう、この間は着物で行ったの。久しぶりに晴れた春の日の、空の色のようなスカイブルーの紬に、ざっくりと織られた黒の帯。帯締めは白の冠(ゆるぎ)組、房のところだけが真紅です。

鮮やかな赤×水色という組み合わせは日本ならではの色合わせですね。歌舞伎にもよく登場します。そうはいっても、水色の着物に赤い帯というのでは現代では合いません。だから、赤はさりげなく。帯締めの房は、袂(たもと)の間からちらりとのぞくからこそ効果的で、艶っぽく見えるのです。

そうそう、着物の文様はすべて、吉祥の花や樹木の文様です。最新刊『Happyグリーン&フラワー』でも書きましたが、牡丹は富貴花。牡丹文様の着物をはおれば富貴の力を身にまとうことになるのですよ。Rimg0003aoikimono20104

| | コメント (0) | トラックバック (0)